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2005年05月24日
MacでSkypeやってみました
ちまたで話題のSkype。これはつまりパソコンにインストールしてパソコンで電話するというツールです。
Skype同士なら無料で通話が可能で、SkypeOutという機能で一般電話への通話もIP電話並みに格安で利用できます。通常のIP電話と違うのは、フリーソフトを使って途中サービス業者のサーバを介さずに直接相手と繋いで会話するということです。したがって基本料金も必要ありません。
しばらく前に導入したまま使わずじまいでしたが、これには理由があります。
1. マイクとヘッドフォンのヘッドセットがMacだとうまく使えなかった。
2. 一般電話へかけるにはクレジットを購入しなくてはならないが、うまく購入できなかった。
3. 親しい仲であれば問題ないですが、企業相手だとSkype導入を頼みづらい。
以上のことから、面倒くさいのでよく調べないでそのままだったのです。
しかし、Skypeは雑誌にも頻繁に取り上げられるようになり、書籍も販売されるようになりました。
そこで再びモチベーションが上がり、この間試しに使ってみました。
まずヘッドセットを利用できるようにしなくてはなりません。相手の声は聞こえるが自分の声が相手に聞こえないという状態です。手元にあるのが昔秋葉原で買った数百円のヘッドセット。
Macの場合入力ポートがマイク入力ではなくライン入力のため、普通のヘッドセットでは音が小さすぎて相手に聞こえないのです。Mac対応というヘッドセットがあれば問題なかったのですが、種類も少なく高い上、近くに売ってませんでした。
Windowsもありますが、どうしてもメインのMacで利用したかったので、ヘッドセットをUSBに繋げるアダプタ
を購入しました。これで1の問題は解決です。
次にクレジットの購入ですが、これは通話料を前払いで購入するということで、皆苦労しているようです。クレジットカードでの購入は2〜3回やってやっと成功ということも多いようです。トラブル例もあり、ぼくも一度購入に失敗したわけですが、今回サイトを見てみると銀行振込が追加されてるではありませんか。時間はかかるかもしれないけれど、こっちの方が確実かもしれないということで、振込手数料が無料の新生銀行から振り込んでみたら、三日で反映されました。
これで2の問題も解決です。
3の問題ですが、これはぼくが実際にSkypeを使って、その便利さを啓蒙していけばいいというわけで、まずSkypeOutで取引先にかけてみました。
Skype同士は高品質な音で定評がありますが、それと比べるとSkypeOutは多少音がこもる感じ。しかしまったく問題ない品質で、通話相手もこれなら使えるね、と話してました。通話料金は一般電話へは全国どこにかけても一分約2.8円。携帯電話へは一分約17.5円です。
ヘッドセットは両手が空くので、パソコンで作業しながら打ち合わせできるのが便利。Skype同士なら複数と同時に通話したり必要なデータを直接送信したりでき、設定も簡単でかなり使い勝手は良さそうなので、今後もケースに応じて使ってみたいと思います。
少なくともヘッドセットやアダプタの元はとれるでしょう(^^
注)後日同じ所にSkypeOutでかけた所、音質がかなり悪くなっていました。時間帯によったりするかもしれないですね。やはり基本はSkype同士での会話がベストということでしょうか。
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投稿者 Toshi : 09:30 | コメント (0) | トラックバック
2005年05月10日
日本のインターネット広告事情(2)
前回は市場全体の傾向を見てみました。次はインターネット広告を代理店の視点で見てみましょう。インターネット広告を扱う側から見ると、また違った側面が見えてきます。
独立系インターネット広告代理店最大手は奥菜恵のだんなさんとしても有名な藤田社長のサイバーエージェントです。
2003年9月期の売上げが約162億円、2004年9月期が約267億円、2005年予想は400億円と言われています。これだけみてもかなりの成長ですが、黒字になったのは前年度からのこと、さらにインターネット広告代理店の印象が強いですが、同社の売上げは広告代理業よりもメールマガジンポータルやオンラインショッピングサイトなどメディア事業の方が大きいのです。
今後もインターネット広告は大きく伸びていくでしょう。それに伴いYahoo!など強いポータルサイトなどは広告収益が伸びていくでしょう。サイバーエージェントも広告事業も引き続き大きな伸びを見せているようです。しかし、代理店全体から見れば競争相手が増え、必ずしも良いことばかりではありません。
実際EC市場は広告市場よりもさらに成長著しく、サイバーエージェントがこちら側にも力を入れていくのは賢明な判断だと思われます。
今後競争の激しいインターネット広告代理業は、これから単なる広告代理だけでなくプラスαが必要になるでしょう。
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投稿者 Toshi : 20:26 | コメント (0) | トラックバック
2005年05月02日
日本のオンラインミュージックストア
米アップルの「iTunes Music Store」を例に取るまでもなく、世界的に市場は急速に拡大しています。爆発的ヒットとなったiPodの影響も大きいですが、米国では現在$0.79〜$0.99、アルバムでも$10が相場です。2009年には1曲$0.29まで値下がりすることも予想されており、さらに大きな市場になるでしょう。
日本の2004年の音楽CD出荷額は3788億円。6年連続の縮小となりました。市場が縮小傾向にある音楽CD市場に対し、著作権使用料は増加傾向にあります。
これはDVDやまた、インターネット配信、高料金でも順調な着メロの伸びがあるからです。音楽市場は決して縮小しているわけではなく、多様化していると見るべきです。米国より出遅れている感じの日本市場ですが、今後オンラインミュージックストアは音楽ソフト業界において重要な位置を占めてくるでしょう。
ことあるごとに日本のiTunes Music Storeはいつ始まるのか、と言われます。日本でも同じサービスがあるにもかかわらずiTunes Music Storeが期待されるのは、現在の日本のオンラインミュージックストアに満足していないからと言えます。
日本では現在1曲210円からと米国と比べるとかなり割高です。アップルが日本参入に時間がかかっているのも価格的な部分での合意がネックといえるでしょう。おそらくアップルのスティーブ・ジョブズCEOは100円程度が理想と考えているのではないでしょうか。ぼくが担当者だったらそう考えます。
同じインターネット上のサービスにもかかわらず米国で$0.99だとわかってるのに、その倍の価格で購入となれば、ユーザーはばかばかしく感じるでしょう。そしてそれが正しいか正しくないかは別にして「なぜだ?!」というもどかしさの矛先は日本の音楽業界そのものに向けられるのです。
様々な分野において日本のビジネスは複雑なシステムになっていることが多く、これが市場の発展をさまたげています。音楽市場もまたしかりで、上記記事にもある通り、著作権ひとつとってもレコード会社が一括管理する米国に比べて、日本では複雑にからみあってきます。
まずこの複雑なシステムを改革し、消費者が音楽を楽しみやすい環境を整えなければ、日本の音楽市場は世界から置いていかれるに違いありません。
アップルは音楽配信で利益が出なくてもiPodとの抱き合わせで考えて利益が出ればいいので、思い切った価格が設定できます。しかしレコード会社が主権を握っている日本のオンラインミュージックサービスでは音楽配信そのもので利益を出さなくではならないので、価格水準は下げにくいと言われています。
しかしぼくはこれもやり方次第で下げることは可能だと思います。そこにプラスαを組み込めばいいわけです。単に音楽配信のみで利益を上げようとするからいけないわけで、アップルのようにハードウェアがなければ別のものと抱き合わせで考えればいいわけです。
エイベックスが音楽配信に力をいれていくと発表しました。アップルにも曲を提供する方針とのことです。この業界はソニー・ミュージックエンタテイメントが最大手ですが、エイベックスもそれに次ぐだけの影響力を持っているだけに、経営戦略にあった「みずから市場を作り出す力」に期待したいところです。
しかし単に配信品質の向上だけで終わるのであればあまり効果はありません。
そして着うたの時のように新規参入を妨害するようなことがないようにしてもらいたいですし、今のままでは決して消費者の支持は得られないのはわかっているはずです。今年こそ音楽関係者が真剣に取り組むべき課題であろうと思います。