2009年07月11日

隣の芝生は……クリエイターの給料

昇給どころかクビもあぶないといわれる今日この頃。

エイクエントのオレンジブック2008-2009年版でクリエイター、デザイナーの給料が調査されています。
下記は平均値ではなく中央値です。
中央値ですから、全体の半分がこの金額以上、残り半分がこの金額以下ということになります。

○クリエイティブディレクター・・・東京/700万円、福岡/588万円
○アートディレクター・・・・・・・東京/600万円、福岡/379万円
○グラフィックデザイナー・・・・・東京/390万円、福岡/340万円
○コピーライター・・・・・・・・・東京/450万円、福岡/350万円
○WEBディレクター・・・・・・・東京/480万円、福岡/360万円
○WEBデザイナー・・・・・・・・東京/415万円、福岡/300万円
○WEBプログラマー・・・・・・・東京/500万円、福岡/400万円

4年前の調査と比べてみてください。

東京ではディレクター職、WEBデザイナーはあまり変わっていませんが、グラフィックデザイナーの給与が450万円から390万円(ここでは出していませんがオペレーターは370万円から325万円)に減っています。
これはディレクションやWEBの仕事と比べ、印刷物の需要が減少していることも影響していると思います。

じゃあWEBデザイナーは大きく上がっているかというかというと、若干のアップにとどまります。これは競争激化で制作料金が頭打ちであるという傾向があるのかもしれません。

地方都市である福岡は全体に少しアップしています。
それでも東京と比べるとやはり差が開いていますね。
しかも、これは2007年がベースとなりますので、リーマンショック以前の調査ということになります。今は悪化している可能性が高いです。

そして給与よりも、フリーランスなどの独立組で収入が減っている所も多いでしょう。

会社の倒産もしくは非正規社員のリストラも多いのではないでしょうか。
それに比例して再就職しなかった(またはできなかった)人の独立組が増えるかもしれませんね。


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2009年06月27日

グラフィックデザインの移り変わり

昨日、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで『Max Huber − a graphic designer』を見ました。
マックス・フーバーは前世紀に活躍したグラフィックデザイナーです。

今回の企画展で一番印象深かったのは、じつは建築家の安藤忠雄さんが寄せたことばです。

「一九六〇年代、二十代のとき、私は独学で建築を学びながら、アートやデザインなどさまざまな分野の表現芸術に興味を持ち、影響を受けていた。その中でも、グラフィックデザインは最も先鋭的で知的な世界で(中略)真の意味でデザインが前衛たりえていた、時代の空気をなつかしく思い出す。フーバーは、自らの創造力をもって、商業主義を超越し、企業とデザイナーが一丸となってつくりあげて行く文化の流れを生み出した」

今、グラフィックデザインは「最も先鋭的で知的な世界」とみられているだろうかと、しばらく考えこんでしまった。

まして「商業主義を超越し、企業とデザイナーが一丸となって」という状況とはほど遠いケースも多いわけです。

その後、クリエイションギャラリーG8で「JAGDA新人賞受賞作家作品展2009」を見ました。

「お、この表現素晴らしいなー」「このグッズは面白いね」なんて思いながら見ましたが、時代を越えたふたつの作品展を見て、グラフィックはやっぱり先鋭的で知的な世界でありつづけているのではないだろうか、と思いました。

表現とは単に技術のことだけではないわけです。

例えば小説には小説の、映画には映画の良さがあります。ふたつを比較してどちらが優れているという議論は意味がないと思います。

だから他の表現技術と比較するのではなく「企業とデザイナーが一丸となる」ことこそが、真の意味で成功をもたらすのではないかな、と感じた一日でした。

うん、やっぱり何を使うかよりも、目的とゴールを共有し、どのように使うかが大事なんだね。


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2009年05月05日

WEB上の広告の定義とは

ユニクロのユニクロックがカンヌ国際広告祭のサイバー部門のグランプリを獲得したのは昨年のことです。
その他多くの広告賞を獲得しました。
作品としては、クオリティが高く、近年まれにみるアイディアと面白さです。
しかし、この作品自体を純粋に広告というには違和感が残ります。
プロモーションとしてみれば確かにその役割をはたしており、広義の上では広告かもしれませんが。

WEBはいろんな仕掛けができるだけあって、どこからどこまでを広告というべきか難しいところです。
優れたサービスや商品を「広く告知」する。それを広告というのであれば、WEBらしい特徴を生かした検索連動型のテキスト広告が優れていると思います。
それからバナー広告。これも典型的な広告といえるでしょう。
コンテンツサービスを提供する際、テレビCMのような広告を見せるビジネスモデルがありますが、現状のWEBにおいて10秒以上も広告をながめているのは馬鹿げています。
そもそも現在のWEBでは、テレビ型の広告モデルを持ち込むのは無理があります。多くの場合、WEBとテレビでは視聴者の見る目的や集中度が違うため、テレビ型のモデルでは視聴者の負担や嫌悪感が大きいのです。
その意味で、ユーザーの目的にあった広告を表示するテキスト広告は、WEBの長所を生かした広告といえるでしょう。

しかし、わずか数行のテキスト広告では、到底テレビや新聞、雑誌などの他のメディア広告のような文化は望めません。広告ビジネスとしては優れていても、クリエイティブという点から見ると、テキスト広告やバナー広告はやはり見劣りしてしまいます。
でも、それは今現在ということです。将来的にはどうなるかはわかりません。
ぼくは以前、広告費が「いつかインターネットがテレビに追いつく日がくるかもしれない」と書きましたが、それには条件があります。
ライブドアや楽天によるテレビ局の買収が騒がれていた時にさかんに言われていた「放送と通信の融合」ということです。
ぼくは遅かれ早かれテレビとWEBは融合すると思っています。すでに一部はじまってはいますが、デジタル放送によって、ようやく現実味が増してくることでしょう。
それは急速に起こるのではなく、時間をかけて少しづつ確実に進んでいくと思われます。
今のままでは、決してWEB広告は広告の王者にはなりえません。どうのこうの言われていても、やはり王者はテレビCMでありつづけるのです。
一方、視聴者が自由にコントロールできる時代に突入することで、テレビも今後はこれまでの広告モデルのままでは成り立たなくなるのはわかりきっています。

これまで世の中はWEBという世界に過剰な期待をしすぎてきましたが、それも一段落し、冷静に評価されるようになってきました。
多くの企業がWEBでのサービスに広がりをみせる一方で、WEB関連の企業は、いつかリアルな(ここではWEB以外のことを指す)事業に手を出そうとします。
ある程度の規模まで行くと、今後WEBだけで成長していくことができるのは、あらゆるサービスを飲み込んでいけるグーグルなどのほんの一握りに企業だけになるからです。
楽天もWEBだけのサービスに限界を知り、もっとも相乗効果が望める放送との融合を考えた。
しかし、悲しいかな、楽天もライブドアも手を出すのが早すぎました。スピードこそベンチャー企業の命綱では有りますが、何事も時期ということがあるのです。
放送と通信の融合。
その時、従来型の広告モデルは変化を起こし、WEB広告はテレビCMとともに広告の王者となるのかもしれません。


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2007年12月06日

マーケティングの話

今日はマーケティング戦略のセミナーがありました。内容はバンダイやソニー、サントリーの担当者が話す実例やパネルディスカッションです。
企業側が何を考え、どのように取り組んでいるのか興味があったので、その点で得るものがありました。

そのセミナーの中で、いくつかポイントをご紹介しましょう。主に親と子供に対するマーケティングに関するものです。

○子供も年代によって傾向が違う。
 例えば、玩具やゲーム。幼稚園ぐらいまでは、「なりきり」要素が入っているものが売れる。
 小学校低学年になると、「あこがれ」要素が重要。カードゲームでも単にカードを持っているかではなく、主人公がどのようにどのように使っているか、という所に興味がある。
 さらにもう少し上になると、中高生のお兄さん、お姉さんが何に興味を持っているのか気になる…というようなことです。
 
○親に気にってもらうことが大切
 子供に気に入ってもらうだけではなく、親に認めてもらう、親も楽しめるのが重要。虫キングなどもやるのは子供、集めるのは父親だったりする。
 
 以前から母娘は一緒に買い物にでかけたりするが傾向あったが、今は消費だけではなく、体験(ピアノであったり英会話であったりエステであったり)も共有することが増えている。すなわち共通の楽しみというものが親子間に増えているようである。

とまあ、こんな感じです。他にもいろいろポイントがありましたが、広告に関係している人には、ある程度予想できた内容もあったかもしれません。しかし、それぞれの分野に集中してマーケティングしている企業の話は裏付けとして大きいものです。
主催企業の宣伝っぽい部分もあったので無料でしたし、帰りはキャラクターグッズのおみやげ付きでした(^^
今後もこの手のイベントには、広告制作に活かすべく時間がある限り参加していきたいと思っています。


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2007年08月27日

TSUBAKIとDoCoMo

これでもかという豪華なキャスティング、BGMにSMAP。クリエイターにとっても、ここまでやれたら最高という資生堂「TSUBAKI」の広告。「日本の女性は、美しい。」というコピーと、古来から日本で好まれて使用されてきた「椿」のイメージもピタリと当てはまりました。(アートディレクターは大貫卓也さん)

そのTSUBAKIが大ヒットする一方、これまた豪華なキャスティングで話題を集めた広告がDoCoMo 2.0。
視聴者はヒットする、しないは一目で感じ取ってしまうものですが、前者の代表がTSUBAKIで後者の代表がDoCoMoといっていいほど、DoCoMo2.0の広告は不評でした。

「そろそろ反撃してもいいですか?」のコピー自体、「いったい何が反撃なのかわからない、何が目的なのかわからない」という消費者の共感を得られないキャンペーンになってしまいました。

広告は見た目だけではなく、マーケティング戦略と企業の姿勢をベースに作り上げて行くもの。すなわち、いくら予算をかけて広告を作ろうが、ベースになる部分が欠けていれば、どうにもならないということでしょう。ここがTSUBAKIとの大きな違いでした。

このDoCoMoの戦略については「ドコモ2.0は、大きな過失。絶対にやってはならないマーケティング戦略だ」とまで言い切った大前研一さんのブログにシビアな分析がされているので、ご一読をススメします。


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2007年05月28日

週刊モーニングのキャンペーン

先日イベントで週刊モーニングの編集長 古川公平さんのお話を伺うことができました。
週刊モーニングは25周年として様々なキャンペーンを行っています。(アートディレクターはSOUP DESIGNの尾原史和さん)
『島耕作』『バガボンド』『働きマン』『カバチタレ』『ドラゴン桜』など、どれも売れてるマンガばかり。
しかし、連載がいくらすごくても、それがそのまま雑誌の売上には繋がらない。
反面コミックスの売上はすごい。

読者はここ5年あまり、自分が好きなマンガをセレクトしてコミックスで読むようになったという話です。
マンガに限らず消費者が自分の力で選び、必要な物だけを購入するようになった。
こういう消費者の行動傾向は、ぼくはインターネットの普及の影響も大きいのではないかと思っています。

マンガのドラマ化は特に慎重になっていると聞きました。
マンガは続いているのにドラマは11回とかで終わってしまう。
マンガまで旬が過ぎたように感じてしまうから。
それとキャラクターを壊さないことが重要。

『働きマン』もドラマ化の話が来たそうです。
しかし、内容は年下の彼氏との恋愛話になっていた。
働きマンは忙しくて彼氏ができない話なのに、恋愛話がメインになってどうする、と断ったそうです。
その後、同じキャスティングで始まったのがドラマ『サプリ』。
だから本来はあれで働きマンをやる予定だった。
結果としてやはりやらなくて良かったと…(^^;;
『働きマン』ってアニメ化よりドラマ化しやすいのにしないな、と思ってたんですが、こういうことだったんですな。

参加者の中に「かっこいい単行本が増えている一方で、雑誌は変わっていない」という意見がありましたが、それはぼくも常日頃感じていました。
ぼくは自他ともに認めるマンガ好きですが、大人が持っていてもかっこいい表紙のマンガ雑誌は、まずありません。
青年誌は特に大人の読者が多いのですから、キャラクターを全面に出した表紙でなくてもいいと思います。
出版社からすると冒険かもしれませんが(^^;;


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2007年05月18日

久しぶりのSpiral Garden

打ち合わせの帰り、青山のスパイラルで葉山有樹展を見ました。
特に磁器に詳しい訳ではなく、失礼ながら葉山氏のことは知りませんでしたし、意識して訪れた訳でもありませんでした。が…
ぱっと見た目は従来の焼きものと変わらない気がしますが、よく見ると見事な作者の世界観が見えてきます。解説にもありますが、過去から脈々と息づく伝統とアニメーションなどの影響を受けた現代の感性。そうか、親しみやすさを感じたのは、そこにもあるんだなあ、と。

何よりたった一枚の絵画、デザイン…すばらしい作品は皆、そこから物語が見えてきます。この磁器にはそれがありました。
描かれた龍、虎などは迫力がありましたし、生き生きとしていました。そして圧巻なのは、その文様の緻密なこと!
ひとつ出来上がるのにどれだけのエネルギーがいるのだろう、と(^^;;
これらが磁器の造形美と合わさって、感動を与えてくれます。
色彩も勉強になりました(中には金が劣化して下地が出て来る、200年後に完成するのもあるとのこと)。
これらは磁器だけに収まらず、いろんな表現ができるのではないかと(^^
いずれまた作品を見る機会を楽しみにしています(^^


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2007年05月15日

60過ぎてもチャレンジャーであり続けたい

『僕たちの姿勢は、ユーザーに押しつけるんじゃなくて「こういうものはどうですか」っていうもの。僕たちも学びたい。もっと使いやすいもの、もっと親切なものはどんなものかというのを、作る側、企業側もそろそろ話し合わなければならないんじゃないか』

63歳にして海外でも活躍し現役バリバリのアートディレクター。
そんなKatsuji Asadaさんのインタビュー記事がCNETJAPANに掲載されています。

『ちょっと待てよ、それまでと同じものをやっていたら僕は常に負けてしまう。僕には何ができて、何を持っているんだろう』

この問いかけは、誰にでも必要な自分への問いかけですよね。
皆何かしら悩みや不安があるものだと思います。
でも、60歳を超えても尚新しいことにチャレンジしつづけているクリエイターの言葉には元気が出るものです。
なんか奥山さんの感覚とすごくシンクロしてる部分がありますよね。
チャレンジするのは怖い事だけど、行動する人が一番強い。
先輩たちがこんなに元気なのに、若い世代が年寄りじみたこと言うなよ、とぼくは言いたい(笑)


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2007年05月14日

今月のクーリエ・ジャポン

シューマッカーがバドTVのアイディアを閃いたのは、約2年前。オフィスの会議テーブルに積み上げられた、300本ものCMの企画案を眺めていたときのことだった。実際に制作される企画は、そのうち数本だけ。彼は思わず同僚に漏らした。
「こんなやり方って、どうかしてるんじゃないか?」
クーリエ・ジャポン 6月号『ネットで変わる米国の「次世代広告」』

上記引用は、ネット上に自前のテレビ局を作った「バドワイザー・テレビ」の生まれたきっかけです。自社の映像作品を配信しているのですが、そこに従来の自社商品を売り込もうという影はありません。あくまで「消費者とのもっと微妙な絆づくり」が目的です。
実際、宣伝くささを出してしまえば、視聴者にそっぽを向かれる可能性は高いでしょう。
ただし、これがどこまで効果があるのかはまだ未知数です。もっとも自社の娯楽サイトが販促に役立つかは主観の問題とのことですが(^^
それは今後の課題として、今回の記事には広告媒体の多様化による米国の広告戦略の変化を取り上げています。

「新たな手法を試さないでいる余裕はありません。とにかく手当たり次第、試してみるつもりです」(P&G リン・ボールズ)
「いまや消費者の方が、広告をいつ、どこで見たり聞いたりしたいかを決定する立場にある」
「テクノロジーの進化は、ビデオに録画されたテレビCMの早送りを可能にしたりする一方で、企業が新たな消費者を獲得する機会も作っている」

これは米国だけに限ったことではなく、日本の広告も大きな変革期にきています。
ここ10年で消費者の情報スピード、知識は企業の一部マーケティング手法を上回ってしまいました。
多くの関係者は手探りで様々な可能性を探っていますが、飛躍的に変わるのはまだもう少しかかりそうです。
しかし、可能性が大きく広がっているのは間違いのないところでしょう。興味のある人は一読してみては?!


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2007年05月08日

先入観にとらわれない

ガイアの夜明け 「カラーウォーズ 〜華麗なる色の仕掛け人たち〜 」を見ました。
欧州の携帯の色は黒やシルバーといった色ばかり。ここに日本流のカラーバリエーションを持ち込もうというエピソードです。

欧州の携帯はあくまでビジネスツールなので、日本流の展開は難しいという意見もありましたが、ぼくはとても良い視点だと感じました。新しいことを始めようとすると必ず反対意見が出るのが世の常です。
しかし、そもそも明確なデータのない先入観、思い込みはナンセンスだと思っています。
差別化をはかったり、市場を開拓するのには先入観を払拭するのが最初の作業だからです。
特に企業というのは、新しいことを始めようという時でも安全策を取りたがります。一概にそれが悪いわけではないのですが、クリエイターは一度そこを指摘してあげなくてはいけません。

すでに雑誌などでも紹介されていますが、団塊の世代を狙ったサービスがことごとく外れているのも、この世代はこうに違いないという思い込みによるものが多いのではないでしょうか。
市場に合わせるのか、市場を作って行くのか、企業の求めるものによっても違いますが、クリエイターに必要なのは他者にない「視点」そのものだと思います。
技術はその次に来るものです。そしてその両方がかみ合ったとき、はじめて目的が達成されるのに違いありません。


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投稿者 Toshi : 23:29 | コメント (0) | トラックバック

2007年05月03日

デザインハブ

take.jpg空いた時間で東京ミッドタウンを散策。

ちょろっとデザインハブを覗いてみました。オープンしてちょっとたちますが、ここを見るのははじめて。企画展は「Good Design Good Life - 日本のデザイン」。
こんなのあったなあ…記憶に残るデザインばかりがズラっと。
ふと視線の先にJAGDAの文字が。日本グラフィックデザイナー協会って引っ越してここにあったのね。

最近六本木はあまり寄る機会が少ないんですけど、東京ミッドタウンも洗練されたショップが多くて、面白いし、ためになります。全体のデザインもいいですよね。
サントリー美術館は時間がなかったので今回はパス。また来ます。


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2007年03月08日

デザインの勉強ってどうやるべきだろ。と考えてみた

サイトウマコトさんと言えば、広告業界じゃ知らない人はいない、という大御所ですけど、この方は学校でデザインを学んでこの世界に入った人じゃないんですね。
デザイン教育を受けないで、自己流でデザインを勉強してきた方です。

そのサイトウさんが、以前デザインの勉強についてこんなことを言っていました。
ガウディの話をした後のことなんですが、

「でも、そういう人の仕事を見るのは勉強になりますね。例えばグラフィックデザインの勉強をするとき、グラフィックデザインの本を読んでも仕方ないのね。」(広告大入門/マドラ出版)

つまり、グラフィックデザイン以外の文化、人間、いろんなものを見た方が全然勉強になるという内容でした。
これを読んだ当時は「もっといろんなものが見たくて東京に来たのに、ここじゃ仕事の内容もないし、忙しいだけ。他のことが何もできない。もう、こういう環境でやる時期は過ぎた」と思ってその職場を辞めた直後でした。そこは何ヶ月もいなかったんじゃないかな。

一方で、こんな考え方は甘いんじゃないか、とも思ったものです。
そんな時これを読んで、自分の考え方も間違ってなかったな、と勇気づけられた憶えがあります(^^ 
ぼくはいろんな分野にふれることが、デザイナーが成長する大事な要因だと思ってましたから。それでちょっとファンになった(笑)

勉強の仕方には、その人の時期や性格に合った勉強法があると思うんですよね。
ぼくはさすがにグラフィックデザインの本を読んでも仕方がない、とまでは思わないですけど、経験を積んでいくうちに読む比率は下がって、他の分野にも目が行くもんだと思います。
視野は広がっていってるはずだから下がらなきゃおかしい。
だから、自分が今どの位置にいるかを考えて、そのステップに合った勉強法や職場環境を選ぶべきなんじゃないかな、と思います。
ぼくも年を追うごとに勉強することが増えていってる気がしてなりません。でも、反省することばかり(^^;;


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2007年02月21日

インターネット、いよいよ雑誌を抜くか

majin.jpg2006年のインターネット広告費は前年比29.3%増の3,630億円で、ほぼ雑誌広告に肉薄しています。2007年は間違いなく雑誌広告を抜いてテレビ・新聞に次ぐメディアになりそう。

雑誌はどんどん売上げが落ちていますからね。広告費が少なくなるのも仕方がないか…。
広告費全体では3年連続で前年を上回っています。マスコミ4媒体が落ち込む中、インターネット広告の伸び方が大きいです。

それにしてもインターネット上のサービスでは広告の収入に頼るものが多いのも事実。
もっといろんな形態の広告モデルも増えてきそうですね。
クリエイター達にとっては、インターネットの広告って一部を除けば決して面白いものではないんですが(^^;;


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2007年02月15日

化学調味料いっぱいのスープをどう売るか(おススメ記事)

広告といえば、この商品はこんなにいいものだ、ということをアピールするのが多いですよね。
でも、今は情報過多というくらい多くの情報が氾濫しています。
いくらきれいごとを語っても今の消費者はうのみにしませんよね。
これはインターネットの普及以後、特に情報に対して見極めようと慎重になっているからだと思います。
例えば商品を評価する掲示板に、手放しで賞賛している記事があったら、それをどこまで信用できるでしょうか?
こうした部分は広告制作者も考えなくてはいけませんね(^^;;

そんなことを強く感じていたところ、タイムリーなことに雑誌「PRESIDENT」に面白い記事が載っていました。
人々はリアリティに反応するのだ、という記事です。
完璧さをイメージさせる広告より、リアリティを重視するならむしろ欠点が大きな魅力になる。
今日のブログの記事タイトルもその記事からの引用ですが、2000年のロンドン市警の人材募集キャンペーンの話は特に参考になります。
この仕事がどんなにつらく厳しいものかをアピールしたところ、逆に応募者が殺到し、ロンドン市警のイメージも大幅にアップしたというもの。
気になる人は、記事を読んでみてください(^^

http://www.president.co.jp/pre/backnumber/2007/20070212/1210/

かつて松下幸之助さんは、広告は良いものをお客様にいちはやく情報として届けるものだ、と言っていました。そして真実を伝えなくてはいけない場だと。
その真実の伝え方が当時と比べて多様化してきましたが、基本はまさにこの部分にあるのでしょうね。


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2007年01月21日

またggg

先週、gggにてggg 20周年記念展を見ました。
1986-2006年間の出展作家の代表作が展示されています。
多くはすでに本などでも紹介されているものですが、一同に見るとまた圧巻です。
いいものは、やっぱり一目見て惹かれるものがありますね。一瞬見た感覚だけでイイッて思える(^^
逆に中には皆がいいと言うものでも、好き嫌いは出てしまう。デザインはそういうもんですが。
デザイナーなどが皆いいと言うものを否定すると、自分がセンスないんじゃないかと思う必要はないわけで。
広告は消費者みんなが見るもんなんだから、説明しなきゃわからないものってどうかと思う(^^;;
映画も小説も漫才も“つかみ”が大事っていうけれど、広告って“つかみ”しかないんですな。
今回の名作群を見て、改めて思い知らされたのでした。
来月は海外作家だそうな(^^


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2007年01月16日

紙の話題と竹尾のDressco

takeo.jpgWEBデザインとグラフィックデザインの違いのひとつに、紙で表現するか否かってことがあります。

手に取った人が手触りや質感を楽しむという面もありますし、使用する紙によって印刷の色の出方も違います。さらにPP貼りなどの加工をすれば、また微妙に印象が変わりますし、色指定もこれらを考慮して考える必要があります。 用紙選びをする場合、予算やコンセプトなどを考えながら選ぶわけですが、これもグラフィックデザインの楽しみでもあったりするんですよね。

例えば「クリエイター独立ガイド 起業と経営」の装丁では、マットコートファンシーペーパーの『OKミューズガリバーしろもの(ホワイトS)』を使用しています。
ただ、目の粗い用紙というのはコート系よりも汚れが付きやすい面があります。それと弱冠、耐久性が落ちます。しかし、それを補うのにPP貼りをしてしまえば、手触りなどの用紙の特徴がなくなってしまいます。
そこでマットニス加工を施してみました。手触りは変わらないんですが、少し地の白さがおさえられる印象。やっぱり、やらなくてもいいかな、なんて悩みましたが(^^;;
さらに手触りを失わずに補強して耐久性を上げるために、表面ではなく裏面にPP貼りしています。もし手元にあったり本屋で見かけたら確かめてみてください(^^

普段からこだわりたいなーって人におススメなのが、竹尾のステーショナリーブランドDressco(ドレスコ)。
グラフィックデザイナーなら誰もが知っている紙の専門商社だけあって、用紙にこだわった高級感のある製品を販売しています。
昨日は青山に行ったついでにノートを買ってみました。(写真)
種類によって表紙や本文の用紙が違います。ぼくが購入したのはゴールドのトレジャリー/エッセンス。本文紙はコットンを配合したスピカレイドボンドです。
竹尾のショップやスパイラルマーケット、銀座・伊東屋などで購入できます。まだまだ買える所は少ないですが、店員さんによるとミュージアムなどに販路を広げているそうです(^^


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2007年01月01日

本屋の広告

hinode.jpgあけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

近くの河原で初日の出を見ました。
晴れてたので綺麗でした。いいことあるかな?

さて。本を買った時、袋の中に広告が入ってることが多くなりましたね。
あれもある程度効果があるそうです。
でも、ぼくはほとんど見ることもなくゴミ箱に直行です(^^;;

先日、ぼくの前に並んで本を買ってたおばさんが、店員さんに
「袋の中の広告はいりませんから、取ってください」
と言っていました。
必要ないなら、おばさんは正しい。
この場合おばさんにとっては迷惑メールに等しいものだ。
ある意味、ゴミや資源を考えればもっと問題なのかも。

ふむ。そうすると、新聞の折り込み広告だって同じだってことになります。
何が正しいのかはともかく、広告は「無駄9割」と「必要1割」の上に成り立っている。
広告のあり方を少し考えさせられたのでした。


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