2009年05月27日

書店メモ

出足好調とのことで、出版社の方がつくってくれた『宣伝部物語』の書店用パネル(左:有隣堂)。右は丸善丸の内本店の新刊・話題書のコーナー。ありがとうございます。

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投稿者 Toshi : 12:20 | コメント (0) | トラックバック

2009年05月15日

広告制作の向こう側『宣伝部物語』本日発売!

『宣伝部物語〜ヒット広告を生み出す「宣伝部」力の秘密』(阪急コミュニケーションズ)は本日発売です。

出版に際しまして取材や広告掲載に協力頂きました資生堂、サントリー、ソフトバンクモバイルをはじめ、サン・アド、西武百貨店、富士フィルム、JR東海等々の企業の方々、許可頂きました糸井重里氏、浅葉克己氏、各タレント事務所他多くの関係者の方にお礼を申し上げたいと思います。

じつは、ぼくはデザイナーやマーケティング担当といった方たちだけではなく、特にビジネスマンや経営者の方に読んでいただきたいと思っているんです。
ですから、各企業の創業期についても、ページを多く割いて書いています。

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誰もが知っているソフトバンクモバイルの犬のお父さんで有名なホワイト家族、
これでもかと数多くの女優が出演した資生堂TSUBAKIといったヒット広告の舞台裏をはじめ、
60点もの名作広告と、その物語を掲載。

キャメロン・ディアスやブラッド・ピット、宇宙人役のトミー・リー・ジョーンズといった
ハリウッドスターが出演するテレビCM。
資生堂137年の歴史を代表するグラフィックデザイナー山名文夫。
印刷の魔術師といわれた中村誠。
テレビCM創成期のカリスマ、CMディレクター杉山登志。
時代の寵児といわれた女性デザイナー石岡瑛子。
美の伝道師セルジュ・ルタンス。
不世出の天才、片岡敏夫。
伝説のコピーライターで芥川賞作家の開高健と直木賞作家の山口瞳。

宣伝部の歴史。様々なタイプの広告とエピソード。
そして、これらの広告がどのようにしてつくられるのか、そのシステムも公開。
広告クリエイターや経営者、企業の宣伝担当者はもちろん、ちょっと広告に興味がある視聴者、
ビジネスマンや学生の方たちにも楽しんでもらえる傑作選。

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宣伝部物語 目次

はじめに 広告の向こう側

第一幕 資生堂 日本の女性は、美しい。
◇TSUBAKI◇はじめに「ことば」があった
◇初代社長 福原信三◇資生堂意匠部誕生
◇山名文夫のイラストレーション◇山名が資生堂化するか、資生堂が山名化するか
◇中村誠の黄金時代◇印刷の魔術師と天才たち
◇資生堂CMの歴史◇テレビCMの申し子たち
◇セルジュ・ルタンスの美の哲学◇資生堂、世界に羽ばたく
◇総論◇資生堂広告の向こう側

第二幕 サントリー 働く男たちの相棒
◇BOSS◇このろくでもない、素晴らしき世界
◇サントリー、お茶の世界へ◇ただ、ただ、ええお茶をつくりたい
◇寿屋からサントリーへ◇やってみなはれ
◇サントリーのお酒◇人間らしく やりたいナ
◇サントリーのソフトドリンク◇踊る鉄骨娘
◇総論◇サントリー広告の向こう側

第三幕 ソフトバンクモバイル 予想外な家族

◇CM好感度ナンバーワン◇白戸家の人々
◇創業者 孫正義◇ソフトバンクモバイルの誕生
◇ブランド広告◇ロゴマークは語る
◇ソフトバンクモバイルのグラフィックス◇端末とプランで攻める
◇総論◇ソフトバンク広告の向こう側

第四幕 歴史と分析 不思議、大好き。
◇時代のターニングポイント◇広告がブームになった八〇年代
◇宣伝部と広告会社◇日本の広告

おわりに 執筆の向こう側

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投稿者 Toshi : 00:50 | コメント (0) | トラックバック

2009年05月12日

宣伝部物語〜エピソード1〜

今回の『宣伝部物語』でとりあげているフランスのセルジュ・ルタンス。
彼はクリスチャン・ディオールや資生堂のイメージクリエイターを務めた世界的なクリエイターです。
ルタンスの作品は、これまでも作品集などに掲載されたことがありますので、本書でもスムーズに掲載できるものと思っていました。
ところが、資生堂の担当の方を通じて、許可をとっていたのですが、ルタンス側からNOとの返事が。
ルタンスの事務所によれば、今後はルタンス自身がインタビューなど直接関わったものだけに作品の許可を出したいというのです。

これはぼくにとって、まさに青天の霹靂でした。
元々ルタンスは芸術家肌の天才で気難しい所がある、という噂もありました。
資生堂の方も粘ってくれたようなのですが、「こうなるとこちらでは、これ以上どうにもならない」とのこと。
話自体が作品ありきの内容でしたので、ここで一作品も掲載できないということになれば、掲載する意味がなくなります。
かといって、これ以上無理をいうことはできません。もとより、ここまで協力してもらえたということだけでもありがたいわけです。

そこで、ルタンス編の文章を資生堂へ送り、いちかバチか「せめてルタンスのかかわった商品画像を掲載できないか」とお願いしました。
ルタンスの広告作品があるのとないのとでは、まったく違うものになってしまう。
資生堂であれば、文章の内容がわかれば、それを誰かが理解してくれるかもしれないと思ったのです。

他の会社の原稿も書き進み、締切の日が近づいてきました。
入稿まじかになって、資生堂の担当者から、内容を読んだあるクリエイターから「ここに商品画像が入るのは不自然ではないか」という意見があったという連絡が入りました。
「ここに入るべきは、やはり広告作品。この文章をフランス語に訳して読んでもらい、広告作品が掲載できるよう、再度ルタンスにお願いしてみてはどうか」と提案してくれたのです。
願いが通じた。
「でも、まったくの無駄足に終わるかもしれませんよ」とは、担当の方。
しかし、これで一筋の光明が見えてきました。
ぼくはすぐに編集部にお願いし、ルタンス編の文章を一日でフランス語訳にしてもらって、資生堂に送ったのでした。
それから、一週間ほどして、いよいよ入稿しなくてはならないという時期になって、一通のメールが届きました。
「ルタンス画像許諾とれました! 」
資生堂からのメールでした。

一時は数ページまるごとカットすることも考えたのですが、こうして資生堂編は無事完成したのでした。
偶然ですが、翻訳者は以前ルタンスのインタビューをしたことがあるとのこと。
翻訳の良さも左右したのでしょう。
本は執筆者、編集者、校閲、DTP、取材先の協力、今回であれば翻訳者など、多くの人の手によって完成するのです。
今回の本は、まさにそれを痛感した一冊でした。
最後に資生堂の印象ですが、やはりクリエイターが多く在籍する企業は、クリエイターやクリエイティブなことに対して敬意を払い、大事にする意識が高いと感じました。
今後もどのような作品を提供してくれるか、楽しみな企業です。


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投稿者 Toshi : 22:12 | コメント (0) | トラックバック

2007年04月02日

平成19年度税制改正(2)

減価償却費は40年ぶりの大きな改正となります。従来は残存価額として計算上10%、最終的には5%を残す計算をしていましたが、今年度からは残す必要がなくなりました。
つまり定額法であれば、取得した金額を耐用年数で割ればいいのです。
ただし、資産の存在を忘れないために最終的に1円だけは残しておきます。これを備忘価額といいます。

●2007年4月1日以降購入したものは新減価償却制度の計算で処理。(それ以前に取得したものでも事業共用日、すなわち事業で使用するのが4月1日以降であれば良い)

●それ以前に購入したものは、以前の方法で処理し、5%残った時点で、その5%を5年かけて均等償却します。

●2007年4月1日以降というのは、3月決算の会社の場合。4月1日以降、決算に合わせて適用していく。例えば、ぼくの会社は9月決算なので、2007年10月から新減価償却制度を使う事になります。

●定率法は耐用年数2年→1.000、3年→0.833、4年→0.625、
5年→0.500、6年→0.416。ただし、特定の事業年度が来ると未償却の残高を、残りの耐用年数で割る事になります。

面倒くさそうな話だと思うでしょうが、会計ソフトがあるのであれば、残存価額5%残す必要がなくなったんだということだけ頭に入れておけばいいです。
したがって、決算時には対応した会計ソフトにバージョンアップしておくといいでしょう。
難しいことを知らなくても会計ソフトが計算してくれます(^^

クリエイター独立ガイド 起業と経営
→お持ちの方は236、237ページと照合してください。
以上、改正による本の修正はこの2点になりますが、本の奥付に書いたぼくのホームページにて、わかりやすい修正PDFを後日公開します。プリントして本にはさみこんでおくといいでしょう。


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投稿者 Toshi : 11:51 | コメント (0) | トラックバック

2007年03月30日

平成19年度税制改正(1)

先日、平成19年度税制改正が可決、成立しました。
クリエイター業のような小規模の会社に関係しそうなものとして「特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度」と「減価償却制度」の見直しがあります。

まず特殊支配同族会社(実質的な一人会社や、家族で出資や株式を持ち運営しているような会社。多くの中小企業があてはまるはず)の役員給与の損金不算入制度について。
通常従業員の給与は全額損金、つまり経費として処理できますが、役員報酬(社長の給与)は、給与所得控除相当分が損金にできません。
この部分が損金にできるのとできないのとでは、納める税金がかなり変わってきます。
これまでその制度の適用外となるのは「役員報酬+会社の所得額」が現行800万円以下であったものが、1,600万円以下となりました。
これにより、多くの小規模会社が適用外になるかと思います。

減価償却費の計算方法は、これまで残存価額というものがあって、95%までが償却可能額でした。今回これを廃止し、全額償却できることになります(1円は残す)。

これらの改正によって経費にできる範囲が広くなり、企業にとってはメリットがある改正となりました。
減価償却費の詳細については、また後日掲載します。

★特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度の修正
クリエイター独立ガイド 起業と経営
→お持ちの方は125ページの下の図と照合してください。「800万円以下」の部分が「1,600万円以下」となります。


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投稿者 Toshi : 15:26 | コメント (0) | トラックバック

2006年12月22日

クリエイターの起業と経営

hon01.jpgクリエイター独立ガイド 起業と経営は12月25日のクリスマス発売です(^^  すでにアマゾンでの予約が始まりました。

サンプル例はグラフィックデザイナーやWEBデザイナー、ディレクター向けが中心ですが、どのクリエイターでも応用が効くと思います。

クリエイターの起業方法と経営方法を、具体的な手続きや処理の説明、クリエイターにありがちな様々なエピソード、支援機関のインタビューなども含め一通り説明しています。
実務上の問題点の他、請求書や見積書、領収書の書き方や税金、経理など必要な事務処理も掲載しました。

下記は目次の一部抜粋です。
大きく5つのブロックに分けていますので、興味のある所から読んでもらってOKです。よろしければ気軽に手に取ってみてください。

○目次からの抜粋
クリエイターという職業/就職しないでも独立できますか?/独立すれば学歴や年齢は関係ない/収入はどれくらいですか?/独立後の生活/独立前にしておくこと/法人化は節税になる?/独立形態の選び方/主な資金繰りの方法/開業する時の手続き/社会保険/フリーランスの税金/控除を見逃すと損をする/法人の税金/ピンチは突然やってくる/書面の書き方/スケジュールの決め方/クリエイターの営業/取引先の見極め/クリエイターの著作権/トラブルの対処法と備え/複式簿記のラクラク記帳法/青色申告と白色申告... 他


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2006年12月06日

当ブログの本が出ます。

hon.jpgひさしぶりの更新です(^^;;

んで、何をしてたかというと、このブログの内容が本になるので、その執筆をしていたのです。

よーするに、今日は宣伝です(^^
今回なんとか今月中に出したいとの出版社の意向もあり、かなりタイトなスケジュールで本業と合わせて慌ただしい一ヶ月でした(^^;;
このブログといっても、8割以上新たに書き下ろしたので、もはや別ものといっていいかもしれません。

タイトルは「クリエイター独立ガイド 起業と経営」(ローカス刊)です。
WEB、グラフィックなどのクリエイター向けに、起業の方法、独立支援の種類、運営方法、著作権や支払トラブル、経理にいたるまで、独立運営していく上で必要なものは一通り入れています。

今日は出版社へ行ってカバージャケットの色校正と本文の最終チェックを行いました。
出来上がりが楽しみです。
今月出ますが、詳細についてはまたお知らせします(^^


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投稿者 Toshi : 16:32 | コメント (0) | トラックバック