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2006年06月26日
W杯の宴もしりつぼみ
W杯も日本が早々に姿を消してしまったため、一気に世間の興味もしぼんでしまった感があります。
TV局、スポンサー、広告代理店、家電メーカーももくろみがはずれてがっかり…
ブラジルチームを見てると、ゴールってこんなに簡単に決まるものなの?と思ってしまいます。
ジーコ流のサッカーは日本にはまだ早すぎました。
なんといいますか、甲子園に出るまでで燃え尽きて、全国大会で勝ち上がれない生まれ故郷の高校野球を思い出してしまった(^^;;
それでも強豪といわれたチームはほぼ順当に勝ちあがり、サッカーファンには高度な試合が見られ面白い大会になりました。
気になるのは日本チームの今後ですが、世界的に経験も実績もあるジェフ千葉のオシム監督でほぼ決まりそう。
もともとレアル・マドリードの監督の話を蹴ってJリーグの監督をしているくらいですから、お金じゃなく弱いチームを強くする事にやりがいを感じてる感があります。
ずいぶん前から専門家やファンの間からはオシム待望論がありました。
世代交代が必須な現状では、Jリーグを知っているオシムはふさわしい人選でしょう。
あとはオシムの下で誰がコーチとして勉強するのか? オシムは選手だけではなく指導者の育成にも手をつけたいようで、それも指導者として経験が浅いジーコとは違うところ。
トルシエの時と違って人間的にもかなり評価が高く、まだまだ自立していない日本のサッカー選手には理想的な教師になるんじゃないかと思います。
年齢的に体調面が心配という人もいますが、日本サッカー協会がオシムに見限られないかということの方が問題です(^^;;
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投稿者 Toshi : 10:55 | コメント (0) | トラックバック
2006年06月15日
ギャラリーめぐり
昨日は打ち合わせの帰りに二カ所寄って来ました。
JAGDA新人賞受賞作家作品展2006とロビン・ロード展です。
ロビン・ロードの表現の仕方って結構好きです(^^
それから伊東屋に行ってお気に入りの封筒(業務用に使うには高いんですが…)を買って帰宅。
まだまだ寄りたい所もあったのですが、時間がなかったので残念(^^;;
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投稿者 Toshi : 09:22 | コメント (0) | トラックバック
2006年06月10日
著作権侵害の請求額
さて、これは放っておけない、という著作権侵害の場合はどうすれば良いでしょう。
まずよく話し合い、この場合は正規の料金を請求します。
相手が悪質で話し合いに応じてくれない場合は、内容証明郵便で請求書を送付します。
それでも応じてくれない場合は裁判、もしくはそれに準じる手間をあまりかけずに回収する方法もありますが、こういったトラブル対処法はまた後日(^^
それでは、いくらぐらいの請求が妥当なのでしょうか。
20万円で請求しているケースのデザインであれば、20万円が賠償額です。プラス、デザイン使用差し止め請求ができます。
相手がそのデザインで利益を得ている場合は、それを元に算出することもできます。
民事裁判では、むかついたからといって、何倍もの請求しても認められないケースがほとんどです。
それじゃ腹の虫の収まらないという場合は、著作者に利益が出るわけではないですが、親告して刑事裁判にしてしまう方法もあります。
5年以下の懲役、または500万円以下の罰金もしくはその両方となります。
会社などの法人が犯すと、当事者に加えて法人には一億5000万円以下の罰金が科せられます。
もっとも、軽微なものでは簡単に逮捕まではいきませんが、このような知識を持っておくと良いですよね(^^
こういった方法は最後の手段でして、大抵はその前に示談ということになると思いますが…。
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投稿者 Toshi : 19:19 | コメント (0) | トラックバック
2006年06月09日
著作権対処法
デザイナーの著作権にまつわるトラブルで多いのが、デザインを真似された、またはデザインデータを流用されたということでしょう。
1. コンペで落選したはずのデザインが、いつの間にか利用されていた。
2. 作成データを無断でクライアントに二次利用された。
こういう例はデザインだけではなく、イラストや写真なんかも多いですね。
1はあきらかにクライアント側が、悪意を持って行っているケースが多いようです。
信じられない事に決して珍しいことではなく、私のまわりでも何度か聞いた事があります。
2は、現状あたり前のように横行していることです。特に悪意があって行っているというよりは、
著作権に対する知識が無いために行っているケースが多いです。
デザイナー自身、著作権侵害だと気づいてない場合も多いですが、 著作権侵害だとわかっていてもなかなか強気に出れない場合が多いのではないかと思います。
私もそのようなことがあったことで、以下の問題が浮かび上がってきました。
1. 発注者の認識不足--制作料を払えば全て私のもの、という勘違い。
2. 制作者の知識不足--予防策を取れなかった。説明できなかった。
3. 力関係による説明不足--問題にしすぎると今後に影響する。
具体的な対処方法には以下の方法があります。
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見積書に「この料金には制作者以外へ二次利用するための料金は含まれておりません。 二次利用する権利も含める場合は別途お見積もり致します」など、条件を明記しておく。
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著作権、使用条件に関する事項を契約書で取り交わす。
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データを手渡すメディア、用紙やデータ送信時に無断複製や二次利用ができない旨を明記する。
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打ち合わせや見積り前に「このデザインは私以外が使用して、二次利用することはありますか」と聞いておく。 自分以外が二次利用することがわかっていれば、その料金も含めて料金を提示しておく。
あらかじめ発注者に著作権の存在をアピールしておくのです。
このさじ加減は難しく、あまりに著作権を厳しく主張しすぎても「面倒くさい奴」と思われ、
仕事がこなくなるのではと思うデザイナーも多いでしょう。
現実問題として、常に仕事を貰っているクライアントなら、この程度なら差引き損はしないと判断するのも間違いではないと思います。
私も普段は二次利用してもかまわない、と思うことも多いです。
著作権侵害は親告罪です。著作者が問題ないと判断すれば、著作権侵害として罪に問う事は出来ません。
かといって、何の対処もしないのもどうかと思います。上記の対処方法などでクライアントに著作権に対する意識を高めてもらいつつ、
容認するケースと容認できないケースをどのように分けて考えるかというのが、経営判断になるのではないでしょうか。
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投稿者 Toshi : 11:51 | コメント (0) | トラックバック
2006年06月07日
中間生成物の扱い
前回著作権の話をしたので、その続き。
グラフィックデザインなどの場合、著作権は制作したと同時に制作者がその権利を得ます。
その場合の著作権は「著作財産権」と「著作者人格権」から成り立ちます。
著作財産権は、複製することができる複製権、翻訳や変形したり二次利用したりする翻訳権、翻案権等があります。
著作者人格権は著作者の意向を無視して改変したりすることができない同一性保持権、作品を公表するかどうか決める公表権、著作者の名前を表示するかどうか決める氏名表示権です。
著作財産権は譲渡することが可能ですが、著作者人格権は譲渡することはできません。
他には中間生成物の所有権の問題があります。
例えばパンフレット印刷の場合を例にしましょう。
デザインのみを請け負った場合はそのデータ納品が最終納品物(目的物)です。しかし印刷まで請け負った場合の最終納品物は、刷り上がったパンフレットです。
刷り上がるまでには、デザインのデジタルデータ、印刷所であれば製版フィルムが作られます。これらは中間生成物といい、所有権は制作者側にあります。
過去の判例を見ても、特別な契約がない限り、発注者に引き渡す義務はありません。もしクライアントが制作データを渡してくれと言った場合は、中間生成物は別請求であること説明し、別途データ料金と引き換えに受け渡す方法もあります。
いずれの場合も、特に使用条件に関して取り決めをしていない限り、デザイン料金を払ったからといって著作権はクライアントには移りません。あくまで該当する利用目的のためだけのデザイン料金であるということです。
長くなりそうなので、続く(^^;;