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2007年03月30日
平成19年度税制改正(1)
先日、平成19年度税制改正が可決、成立しました。
クリエイター業のような小規模の会社に関係しそうなものとして「特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度」と「減価償却制度」の見直しがあります。
まず特殊支配同族会社(実質的な一人会社や、家族で出資や株式を持ち運営しているような会社。多くの中小企業があてはまるはず)の役員給与の損金不算入制度について。
通常従業員の給与は全額損金、つまり経費として処理できますが、役員報酬(社長の給与)は、給与所得控除相当分が損金にできません。
この部分が損金にできるのとできないのとでは、納める税金がかなり変わってきます。
これまでその制度の適用外となるのは「役員報酬+会社の所得額」が現行800万円以下であったものが、1,600万円以下となりました。
これにより、多くの小規模会社が適用外になるかと思います。
減価償却費の計算方法は、これまで残存価額というものがあって、95%までが償却可能額でした。今回これを廃止し、全額償却できることになります(1円は残す)。
これらの改正によって経費にできる範囲が広くなり、企業にとってはメリットがある改正となりました。
減価償却費の詳細については、また後日掲載します。
★特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度の修正
クリエイター独立ガイド 起業と経営
→お持ちの方は125ページの下の図と照合してください。「800万円以下」の部分が「1,600万円以下」となります。
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投稿者 Toshi : 15:26 | コメント (0) | トラックバック
2007年03月26日
営業
積極的に営業する人もいれば、反対に営業は特にやったことはない、という人も多いと思います。
これは人から人に連鎖して仕事が発生してきたからですね。
ぼくも仕事の多くは以前からの知り合いや紹介です。
ではぜんぜん営業しないかといったら、そんなことはありません。
東京にはほとんど知り合いがいなかったので、様々な会社を知る上でも、時々営業活動をします。実際に営業して仕事をいただいている会社もあります。
そのような営業先で話をすると、多くの発見があります。一定の枠の中でしか仕事をしていないと気付かない発見だと思います。
こんな面白い分野の仕事があるのかとか、こんな考え方で仕事をしているのかとか、この部分は逆に仕事をお願いできるかな、とか。
こういった仕事は会社内または同じメンバーとばかり仕事をするよりも、仕事に合わせてチームを作った方がいいものが生まれます。
そう考えると多くの会社、クリエイターにアンテナを張っておくのは多くのメリットがあります。
また、クリエイターは例え会社員でも、ひとりひとりが独立した会社という意識で働く方がいいと思います。(もちろん、それぞれが好き勝手なことをすればいいという意味ではありません)
新しい分野の仕事をしてみたい、という場合にも営業が必要になるかもしれませんね。
人によって一般の企業に営業する人もいれば、広告代理店などに営業する人もいますが(イラストレーターの方だと出版社とかに積極的に売り込む場合も多いですね)、どちらにしても相手の都合を考えず、あまり強引なのはよくありませんので、注意しましょう。
営業はクリエイターにとってあまり得意な分野ではありませんし、中には嫌な思いをした経験がある人もいるかもしれません。
しかし、仕事をいただく以外のメリットもありますので、そう考えると結構面白いのではないでしょうか。
ただし、自分の仕事量を計算しないと、せっかく仕事をいただいても断るようなはめになりかねません。気をつけましょう(^^
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投稿者 Toshi : 10:19 | コメント (0) | トラックバック
2007年03月16日
好きなソフトウェア
「弘法筆を選ばず」と言われる通り、一流と呼ばれる人は何を使っても素晴らしいものを作るものです。
とはいうものの、その道の職人に思い入れのある道具があるように、好きなソフトウェアというものはあるもの。
仕事で使うかどうかは別にしても、皆さんは個人的にこのソフトは好きだなあ、ってのはあるでしょうか?
かつてBryceというソフトウェアがありました。というか、今もあります(^^;; しかし、販売元が変わったり現在日本語版が出ていないので、過去のソフトという印象があります。
Bryceはお手頃な価格で高品質な景観が作成できる3Dソフトで、今も根強いファンがいます。
なんといっても設計者のカイ・クラウス(数々のツールを作成したCG歴の長い人には忘れられない有名人)らしい独特のインターフェイスがいいんですよね。仕上がりもとても美しく、3D初心者も楽しく遊べるソフトだと思います。
ただ、こういうソフトは誰が作っても同じようなテイストになりかねませんので、注意が必要です(^^;;
以前、そのBryceを使って景観以外のものを作成してみようとチャレンジしたのが掲載の戦車です。これはデザイン系の学校案内パンフレットに使いました。
景観以外のものは普通他の3Dソフトウェアで作成してBryceに持ってくるものですが、Bryceオンリーで作成すると重いなんてもんじゃない(^^;;
キャタピラ付近なんて、ひとつオブジェクトを動かすのに数十秒かかってしまいます(^^;; マシンのパワー不足以前に、細かいモデリングまで考えられたソフトウェアじゃないんですね。(同時はバージョン2)
そこで本体は本体、足回りは足回りで、それぞれ別ファイルにしてモデリングし、最後にひとつのファイルにまとめました。
やっぱり面倒なモデリングは他の3Dソフトで作成して持ってきた方がいいみたい(笑)
でもやっぱりこのソフトウェアって自分の感覚に合うんですよね。
そのBryce。昨年は期間限定で前バージョンの無償ダウンロードが可能でした。今も可能なのかは試してないのでわかりません(^^;;
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投稿者 Toshi : 22:54 | コメント (0) | トラックバック
2007年03月14日
申告相談
さて、フリーランスの方々はもう確定申告が終わったころですね。
この間週刊ダイヤモンド(2/17号)にて、元国税調査官の方が「個人事業主・フリーランサーは申告相談で申告しない」ようにということを書いていました。
ようするに申告相談では、税理士より税務署職員にあたる可能性が高い。
経費にできるかどうかというのは、あいまいなものも多く、担当者によって許容範囲が違う。
申告相談では、領収書も帳簿も厳しくチェックされ、経費になるかどうか主観的な要素の強い物は認められない可能性が高い。
一度申告書に書いてしまったものは、税務署職員といえど明確に否定できるものでない限り否認できない。
だから、税務署職員は相談の段階でこれを否認しようとする。
つまり自分で作成したり税理士が作成すれば、もめることがほとんどないものでも、申告相談で作成すれば認められないことが多いということです。
それと手がすいてる早めの時期に出すと、それだけ厳しくチェックされて不利(^^;;
ま、向こうにしてみれば一銭でも多く税金を納めてもらいたいものですよね。
そんなことも頭に入れておくといいのではないでしょうか(^^;;
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投稿者 Toshi : 17:05 | コメント (0) | トラックバック
2007年03月08日
デザインの勉強ってどうやるべきだろ。と考えてみた
サイトウマコトさんと言えば、広告業界じゃ知らない人はいない、という大御所ですけど、この方は学校でデザインを学んでこの世界に入った人じゃないんですね。
デザイン教育を受けないで、自己流でデザインを勉強してきた方です。
そのサイトウさんが、以前デザインの勉強についてこんなことを言っていました。
ガウディの話をした後のことなんですが、
「でも、そういう人の仕事を見るのは勉強になりますね。例えばグラフィックデザインの勉強をするとき、グラフィックデザインの本を読んでも仕方ないのね。」(広告大入門/マドラ出版)
つまり、グラフィックデザイン以外の文化、人間、いろんなものを見た方が全然勉強になるという内容でした。
これを読んだ当時は「もっといろんなものが見たくて東京に来たのに、ここじゃ仕事の内容もないし、忙しいだけ。他のことが何もできない。もう、こういう環境でやる時期は過ぎた」と思ってその職場を辞めた直後でした。そこは何ヶ月もいなかったんじゃないかな。
一方で、こんな考え方は甘いんじゃないか、とも思ったものです。
そんな時これを読んで、自分の考え方も間違ってなかったな、と勇気づけられた憶えがあります(^^
ぼくはいろんな分野にふれることが、デザイナーが成長する大事な要因だと思ってましたから。それでちょっとファンになった(笑)
勉強の仕方には、その人の時期や性格に合った勉強法があると思うんですよね。
ぼくはさすがにグラフィックデザインの本を読んでも仕方がない、とまでは思わないですけど、経験を積んでいくうちに読む比率は下がって、他の分野にも目が行くもんだと思います。
視野は広がっていってるはずだから下がらなきゃおかしい。
だから、自分が今どの位置にいるかを考えて、そのステップに合った勉強法や職場環境を選ぶべきなんじゃないかな、と思います。
ぼくも年を追うごとに勉強することが増えていってる気がしてなりません。でも、反省することばかり(^^;;
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投稿者 Toshi : 11:27 | コメント (2) | トラックバック
2007年03月02日
Photoshop、Webアプリ化して無料に
AdobeがPhotoshopの無料版をリリースするそうな。
Googleによって加速された感のあるWebアプリ化の流れ。
製品およびWEBにおけるAdobeのサービスそのもののシェア拡大、その両方を担うアプリケーションとの位置付けと捉えていいでしょう。
Photoshopは言わずと知れたAdobeの看板製品であり、グラフィックソフトの代表的な製品でもあります。
これをWebアプリ化するってことだけでもAdobeの意気込みが感じられます。
もちろん、あくまで入門版ですが、いつかプロ仕様の製品が無償Webアプリ化する日は来るのでしょうか?